看護師の派遣は禁止?

医療現場で働いていると

医療現場で働いていると普通に派遣社員として勤務する看護師を見かけることもありますので、法律を意識していたり、そういう制限に触れたことのある方でないとご存知ないかも知れませんが、医師・看護師の「派遣」は法律で禁止されています。では、なぜ現場で勤務できているかというと、法律で”原則的に”禁止されていますが、例外規定が設けられているからです。 医師や看護師の派遣が許可される主な例外事項が3つあります。

1つ目は、「紹介予定派遣」の場合。
2つ目は、産休や育休などの「代替要員」の場合。
3つ目は、「特別養護老人ホーム」や「身体障害者療護施設」といった福祉施設の中に設置されている診療所で勤務する場合。

「紹介予定派遣」というのは、一定の派遣期間が終了した段階で労働者・雇用者の両者の合意のもと、正社員登用することを前提として派遣される制度のことです。ですので、特に双方に問題がなければそのスタッフ(労働者)を正社員登用することが決まっているため、本来は正社員でなければならない看護師の仕事が許可されているのです。

また、産休・育休などの制度の拡充が進んだことで、数ヶ月、半年、1年間といった中期の欠員が現場に生じてしまう事例が出てきました。そういった場合に、その期間だけ正社員を雇用して、元の看護師が戻ってきたらクビを切るというわけにもいきませんので、こういった事例であれば、看護師の期間雇用が認められます。そして、福祉施設などでの勤務も非常勤のことが多いので、派遣が認められています。

看護師の派遣規制は厳しくなり

ただし、2012年10月から関連法が変わったことで単発での看護師派遣が原則禁止となりました。「単発での」というのは、1ヶ月(30日)以内の派遣のことですが、これにも例外事項があり、たとえば「60才以上」や「本業の収入が500万円以上で、副業として働く場合」などは、これは許可されます。

かつての終身雇用の時代ではこのような勤務体制は考えられないことでしたが、昨今の多様化した社会の実態に合わせ、規制はしながらも法律も変わってきているのです。その中でも、「医師・看護師の派遣は禁止である」という原則があるのは、もちろん、職責が大変重く、人命やひとの人生に多大な影響を与える職業であるからです。

それを踏まえた上で、たとえ期間雇用の派遣社員としての勤務であっても、看護師は社会的な倫理観と使命感を持って職務に臨まなければなりません。